借入額の目安

年収1000万円の住宅ローン:借入額の目安と手取りで見た返済の重さ

年収1000万円なら返済負担率35%・金利1%・35年で数式上は1億円を超えます。6,000万円・8,000万円を借りた場合の返済額を、額面と仮の手取りの両方に対する割合で確かめます。

この記事のポイント

  • 年収1000万円・35年・金利1%なら、負担率25%で約7,380万円、35%で1億円超が数式上の目安です。
  • 8,000万円を3%で借りると年収に対する割合は36.9%となり、35%の基準を超えます。
  • 金利が1%から2%になると、月々の増加額は4,000万円で19,591円、8,000万円で39,182円です。
  • 8,000万円・2%の返済は、額面では31.8%でも、仮の手取り720万円に対しては44.2%です。

年収1000万円の目安:負担率25%で約7,380万円、35%なら1億円超

年収1000万円の25%は月208,333円、35%は月291,666円です(円未満切捨て)。計算例として35年(420回)の元利均等返済に当てはめると、元金の目安は次のとおりです。

年収1000万円・35年・元利均等・ボーナス返済なし
返済負担率月々の返済額金利1%の元金金利2%の元金
25%208,333円73,802,180円62,890,556円
35%291,666円103,322,981円88,046,719円

35%・金利1%では数式上1億円を超えます。ただし、実際に借りられる額は審査や物件価格で決まり、たとえば【フラット35】の借入額は100万円以上1億2,000万円以下で、建設費または購入価額以内とされています。金利は説明用の仮定で、計算結果は審査の可否を示しません。

月208,333円(負担率25%)・35年で返せる元金
  1. 金利1%7,380万円
  2. 金利2%6,289万円

元利均等・毎月返済で本サイトの計算式により算出(金利は計算例で、市場金利や予測ではありません)。

グラフの数値を表で見る
月208,333円(負担率25%)・35年で返せる元金
金利元金の目安総返済額利息の合計
金利1%73,802,180円87,499,619円13,697,439円
金利2%62,890,556円87,499,557円24,609,001円

6,000万円・8,000万円を借りると、月々と負担率はどうなる?

仮に6,000万円と8,000万円を35年で借りた場合を計算しました。

35年・元利均等(各金利が全期間続くと仮定)、割合は年収1000万円に対する年間返済額
借入額・金利(仮定)月々の返済額年収に対する割合利息の合計
6,000万円・1%169,372円20.3%11,135,698円
6,000万円・2%198,758円23.9%23,477,858円
6,000万円・3%230,911円27.7%36,981,591円
8,000万円・1%225,829円27.1%14,847,699円
8,000万円・2%265,011円31.8%31,303,829円
8,000万円・3%307,881円36.9%49,309,014円

8,000万円を3%で計算すると、年収に対する割合は36.9%となり、【フラット35】が年収400万円以上に示す35%の基準を超えます。借入れ時の金利では基準内でも、金利が変わる商品では負担率も動くことがわかります。

6,000万円・8,000万円・35年の毎月の返済額(金利別)
  1. 6,000万円・1%169,372円
  2. 6,000万円・2%198,758円
  3. 6,000万円・3%230,911円
  4. 8,000万円・1%225,829円
  5. 8,000万円・2%265,011円
  6. 8,000万円・3%307,881円

元利均等・毎月返済で本サイトの計算式により算出(金利は計算例で、市場金利や予測ではありません)。

グラフの数値を表で見る
6,000万円・8,000万円・35年の毎月の返済額(金利別)
条件毎月の返済額総返済額利息の合計
6,000万円・1%169,372円71,135,698円11,135,698円
6,000万円・2%198,758円83,477,858円23,477,858円
6,000万円・3%230,911円96,981,591円36,981,591円
8,000万円・1%225,829円94,847,699円14,847,699円
8,000万円・2%265,011円111,303,829円31,303,829円
8,000万円・3%307,881円129,309,014円49,309,014円

借入額が大きいと、同じ金利の変化でも増える金額が大きい

金利が1%から2%になったときの月々の増加額は、4,000万円なら19,591円、8,000万円なら39,182円です。増える割合は同じでも、金額は借入額に比例して大きくなります。8,000万円の例では、総返済額の差は16,456,130円に達します。

全国銀行協会のFPの回答は、借入額が大きい、借入期間が長い、資金に余裕がないといった場合に、変動金利の金利上昇リスクがより大きくなるとしています。年収が高くても借入額が大きければ、金利の変化を月々の金額で確かめておく意味は大きくなります。具体的な増加額は金利が1%上がったら返済額はいくら増える?でも残高別に計算しています。

額面ではなく手取りで見ると、返済の重さはどう変わる?

【フラット35】の総返済負担率で使う年収は、給与収入だけの人なら前年の給与収入の金額です。一方、毎月の返済は税金や社会保険料が引かれた後の手取りから払います。ここでは説明用に、手取りを年720万円と仮定して割合を計算しました。実際の手取りは家族構成や勤務先などで変わるため、自分の給与明細などで確認してください。

35年・元利均等、手取り年720万円は説明用の仮定
借入額・金利(仮定)額面1000万円に対する割合手取り720万円に対する割合
6,000万円・1%20.3%28.2%
6,000万円・2%23.9%33.1%
8,000万円・1%27.1%37.6%
8,000万円・2%31.8%44.2%

8,000万円・2%では、額面では31.8%でも、仮の手取りに対しては44.2%です。手取りに対する割合の考え方は手取りの何割を返済に回せる?で詳しく説明しています。

住宅ローン控除は借入額に比例して増えるわけではない

国税庁の解説(令和8年4月1日現在法令等)によると、住宅ローン控除の各年の控除額は、年末残高等×0.7%と、住宅の区分・入居年ごとの控除限度額のうち小さい方です。借入額が大きくなっても、控除額は限度額で頭打ちになります。また、控除を受けるには合計所得金額などの要件もあります。

控除を返済計画に組み込む場合は、自分の住宅の区分と入居年で住宅ローン控除シミュレーションを使い、年ごとの控除額を確認してください。最終的な控除額は年末残高等証明書と申告・年末調整で確定します。

負担率25%の予算で、6,000万円と8,000万円の余白を比べる

年収1000万円の25%にあたる月208,333円を家計の予算と決めた場合、借入額ごとの余白は次のように変わります。6,000万円なら、金利1%で月38,961円、2%でも月9,575円の余白が残りますが、3%では返済額230,911円が予算を22,578円上回ります。8,000万円は1%の時点で225,829円となり、予算を17,496円超えています。

借入れ時の金利で予算に収まっていても、どの程度の金利上昇まで耐えられるかは借入額で大きく変わります。予算を先に決め、その予算で何ポイントの上昇まで吸収できるかを確かめてから借入額を決めると、年収の高さに引きずられずに判断できます。

大きな借入れで確認しておきたいこと

  • 借入額が物件価格に占める割合(融資率)と、頭金・諸費用に使う手元資金の額
  • 金利が1〜2ポイント上がった場合の月額と、そのときの手取りに対する割合
  • 収入が成果給や賞与に左右される場合、少ない年の収入でも返せるか
  • 完済時の年齢と、定年時に残る残高

住宅金融支援機構の住宅ローン利用者調査(2026年1月調査)の回答者の世帯年収は、「800万円超~1,000万円以下」が19.6%、「1,000万円超~1,200万円以下」が10.8%でした。年収1000万円前後といっても、借入額や家族構成は世帯ごとに大きく違います。ほかの人の借入額ではなく、自分の家計の数字で判断することが大切です。

年収が高い世帯でも、住宅ローン以外の支出が大きければ余裕は小さくなります。全国銀行協会の解説が示すように、借りられる金額と返すことができる金額は分けて考えることが大切です。

借入額の候補を入れて計算する

返済予算から元金を計算するツールでは、年収1000万円と返済負担率から月々の予算を出し、金利別の元金の目安を確認できます。逆に、6,000万円や8,000万円といった候補が決まっているなら、金利上昇シミュレーションに残高(借入額)・期間・金利を入れて、金利が上がった場合の月額と総額を確認してください。

早見表で概算を見たい場合は6,000万円の返済額早見表も使えます。いずれも審査や借入可能額を判定するものではありません。

参照した情報

本記事は一般的な仕組みと計算の読み方を説明します。契約の条件は金融機関の書類で確認してください。